スクラッチでオブジェクト指向を学ぶことができる？プログラミング経験のある親御さん向けの記事

最終更新日：2024年3月3日

こんにちは。今回は、プログラミング経験のある親御さん向けに、お子さまがスクラッチでオブジェクト指向を学べるかどうか私見を整理しました。

はじめに：オブジェクト指向言語とは？

オブジェクト指向言語とは、プログラムを「オブジェクト」という単位に分割して作成する言語のことです。オブジェクトとは、データ（属性）と処理（メソッド）をひとまとめにしたもので、他のオブジェクトとメッセージをやり取りしながら動作します。

例えば、人間や動物、車や家など、現実世界のものをオブジェクトとして表現できます。

スクラッチは、子ども向けのグラフィカルなプログラミング言語ですが、実はオブジェクト指向言語の一種です。

スクラッチでは、キャラクターや背景などの「スプライト」がオブジェクトに相当し、コスチュームや変数などが属性に、ブロックで作ったスクリプトがメソッドに相当します。また、スプライト同士は「メッセージを送る」や「メッセージを受け取ったとき」などのブロックを使うことで、非同期処理をプログラミングできます。

スクラッチでオブジェクト指向を学ぶことには、いくつかの問題点があります。まず、スクラッチではオブジェクトの概念が明確に表現されていません。そのため、「特定のスプライトだけにメッセージを送る」ということはできません。

また、「継承」や「ポリモーフィズム」という機能がありません。このように、オブジェクト指向としての重要な要素が欠けているため、スクラッチでオブジェクト指向を学ぶのは難しいと思われます。

しかし、これらの問題点があっても、スクラッチがプログラミングを楽しむのに最適な言語であることに変わりはありません。

スクラッチでは、簡単な操作で色々なものを作ることができますし、自分の作品を公開したり、他人の作品を見たり、改造したりすることができます。また、スプライトやコスチュームなどの視覚的な要素が豊富にあるため、創造力や表現力を発揮できます。

スクラッチは、オブジェクト指向の考え方を身につけるには不十分かもしれませんが、プログラミングの楽しさや可能性を感じることができる言語です。

今回は、スクラッチでオブジェクト指向を学ぶことについてお話ししました。スクラッチは、オブジェクト指向言語の一種ですが、完全にオブジェクト指向を表現することはできません。

しかし、スクラッチは、プログラミングを楽しむのに最適な言語です。ぜひ、スクラッチでプログラミングの楽しさを感じてみてください。

最終更新日：2024年3月3日